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「女性の活躍」促進セミナー 女性のリーダーシップ発揮をめざして  参加報告岩手医科大学-研究者支援室設置準備委員会

「女性の活躍」促進セミナー 女性のリーダーシップ発揮をめざして 参加報告

分子細胞薬理学講座 丹治(斉藤)麻希

 2014年11月21日(金)に岩手大学男女共同参画推進室などが主催する「女性の活躍」促進セミナーが、コラボ MIU(盛岡市産学官連携研究センター)で開催されました。その第1部に参加してきました。

 始めに、岩手県環境生活部若者女性協働推進室 特命参事兼青少年・男女共同参画課長の亀井千枝子氏より、岩手県内1,000 の事業所を対象に行われた『いわての女性の活躍促進に関するアンケート』実施結果の概要が説明されました。常用労働者のうち女性が占める割合や平均年齢や勤続年数別の解析等、様々な角度から分析されていました(http://www.pref.iwate.jp/seishounendanjo/danjo/danjo/030437.html)。なかでも興味深かったのは「女性管理職・役員が登用されない理由」です。回答の上位は、「管理職に登用するのに十分な経験・能力を有する女性がいないから」、「適当な職種、業務がないから」、「女性が希望しないから」でした。一方、「会社(経営者)の方針」や「女性の勤続年数が短いから」を挙げた事業所は少なく、必ずしも女性の経験・能力不足を短絡的に勤続年数に関連づけたり、女性というだけで門戸を閉ざしたりはされていないことが推察されました。また、女性の就業継続を進めることに賛成する事業所は 9 割に上り、その理由に「能力ある女性が辞めてしまうのは損失であるから」が挙げられました。企業が女性の能力発揮の為に求める行政施策は「仕事と家庭の両立支援」や「保育サービスの充実」や「女性に対する意識啓発」でした。岩手県内では女性登用の数値目標をもつ事業所は 1 割程度に留まりますが、仕事と家庭の両立の支援の充実や女性が昇進への興味や希望を持つことにより、活躍の場が広がる可能性はあるのでは、と感じました。

 続いて、東北地方で最も WLB に対する取り組みが進んでいる株式会社東北銀行 人事部調査役 佐藤 卓也 氏より講演がありました。銀行は一般的な企業と異なり女性の従業員数が全体の約半分になるとのことで、女性の多い職場ならではの工夫が紹介されていました。ライフステージの変化にも対応出来るよう働き方のコースの変更が可能であるなど、フレキシブルな制度が整っていることが印象的でした。また、非正規職員の数も男性に比べて女性の方が多いのですが、育児休業制度や正規職員登用制度等、働きやすい環境が整えられているように思いました。女性の活躍促進に関しては、女性管理職を増やすだけでなく職域拡大にも力を入れられていて、近年では融資・渉外における重要なポストも女性に任されるようになったとのことでした。より責任のある業務をまかされることにより、女性がますます活性化され、企業内で好循環が生み出されている好例であると感じました。

 最後に岩手大学農学部 講師 松木 佐和子 氏より「共同研究におけるリーダーシップ」に関してお話がありました。ご自身の経験から、共同研究が始まるきっかけや、対研究者(大学・研究所)および対企業の共同研究の違いについて、実例を交えながら分かりやすい説明がなされました。共同研究を始めるためには、自分の専門の枠を越えて挑戦しスキルアップすることが必要で、どんな成果であれ最後まで責任をもって成果をとりまとめ、他の研究者や企業からの信頼を裏切らないことが重要であると締めくられていました。

 以前の渥美由喜先生のご講演にもありました「男性、女性を問わず、スキルのある人材は企業の財産である」との認識が、岩手県内の企業にも広がりつつあるのを感じました。また、多方面から共同研究を持ちかけられるようになるためには、日頃から個々人のスキルを磨く努力をすることも重要だと思いました。

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